「最近髪が薄くなってきたな…」
「発毛が確実な植毛?いやいやそこまで大げさじゃないんだけどサ~」
「とりあえず、育毛効果があるらしいシャンプーとちょっと高いけど奮発して育毛トニックで様子見を…」
ちょっと待ってください!
もし、この記事をお読みの貴方がこのようなお考えでしたら、どうか最後まで本記事を読んでいただきたいのです。(マーカー部分だけの読みとばしでもかまいません。)
皆さんには、過去の私のようにムダな薄毛治療で回り道をし、大切な「時間」と「お金」を無駄にしてほしくないからです。
結論です。現時点におけるAGA(男性型脱毛症)治療の最適解は出ています。
それは、育毛シャンプーやトニックの使用、頭皮マッサージや民間療法といった発毛のエビデンス(証拠)のないもとは異なる、科学的エビデンスのある治療法です。
その治療法とは次の2つです。
- フィナステリド(またはデュタステリド)の内服
- ミノキシジルの外用
この記事では、AGAの基本治療を15年以上継続している筆者うえたが、「AGAのメカニズム(薄毛の仕組み)」と「フィナステリド・ミノキシジル治療の重要性」を分かりやすく解説します。
AGAのメカニズム(薄毛の仕組み)
AGA(男性型脱毛症)とは
髪の毛のには1本ごとに抜けては生えるを繰り返すへアサイクルが存在します。
ヘアサイクルが終了するとその髪の毛は再び生えることなく寿命を全うします。
このヘアサイクルが極端に短くなり頭髪が薄くなるのがAGAと呼ばれる症状です。
世の中には薄毛の人とそうでない人がいます。
AGAを発症し薄毛になる人とならない人の違いは、遺伝による影響が大きいといえます。
遺伝により、生え際部分(前頭部)やつむじ部分(頭頂部)の髪のヘアサイクルを短縮させるジヒドロテストステロン(DHT)と呼ばれる悪性の男性ホルモンを体内で生成させやすい人がAGAを発症します。
「遺伝」という結論はなんとも残酷ですよね…。
「DHT」は「テストステロン」と呼ばれる男性ホルモンに「5αリダクターゼ」という酵素が結合することで生成されます。
つまりAGAとは「テストステロン」に「5αリダクターゼ」がくっついて生成される「DHT」が原因となりヘアサイクルを短縮させている症状をいいます。
薄毛の基本治療の内容
現在の医療ではAGAを完全に治すことは難しいですが、治療を継続することでことで毛量を維持または改善することができます。
AGA治療は冒頭でお伝えしたとおり大きく2種類に分けられます。
- フィナステリド(またはデュタステリド)の内服
抜け毛の進行を抑える”守りの治療” - ミノキシジルの外用
発毛効果によって髪の毛を生やす”攻めの治療”
※いずれの治療も保険適用外となります。
2つの治療法は、日本皮膚科学会が定める「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」において推奨度:A(強く勧める)に認定されており、フィナステリド・ミノキシジルによる治療は「AGAの基本治療」に位置付けられています。
植毛も移植毛は高確率で発毛しますが、既存毛のAGAを食い止める効果はないため、この治療法は植毛後にも推奨されています。
なお、この治療法は中断してしまうと効果が無くなるため「もう薄毛でも関係ないや~」の境地にいたるまでは継続する必要があります。
つまりAGA治療はランニングコストがかかり続ける治療法です。
フィナステリド(デュタステリド)内服について
フィナステリドとデュタステリドと呼ばれる薬の共通の説明は、次のとおりです。
- フィナステリドまたはデュタステリドは、どちらもAGAの進行を遅らせる飲み薬です。
- 医師の処方箋が必要な薬であり、薬局で市販されていません。
- 効果が確認できるまで通常6カ月連日の服用が必要。中断すると効果は無くなります。
- 薬で抜けるのを抑えられていた毛髪は、服用を止めると抜け始めます。
- 発症することは極めて稀といわれますが次の副作用があります。
《男性機能の低下(リビドー減少、勃起機能障害)、肝機能障害等》
フィナステリドが薄毛に効果のある理由
フィナステリドは5αリダクターゼ「Ⅱ型」のみを阻害します。
これにより「テストステロン」がDHTに変化することを防ぎ、ヘアサイクルが改善する(抜け毛が減る)効果が期待できます。
デュタステリドが薄毛に効果のある理由
デュタステリドは、AGAの原因となるDHTを生成する5αリダクターゼの「Ⅰ型」およびⅡ型(なんと2種類あるんです…)の両方をまとめて阻害します。
そのため、5αリダクターゼ「Ⅱ型」のみを阻害するフィナステリドでは改善しなかった薄毛にも、デュタステリドなら改善できる可能性があります。
ミノキシジル外用について
ミノキシジルと呼ばれる薬の説明は次のとおりです。
- ミノキシジルは発毛を促進させる頭皮への塗り薬です。
- 1日の使用量は濃度などにより異なりますのが、1日2回(朝・晩)の塗布が効果的です。
- ミノキシジルの濃度は2%~5%のものが一般的です。医師の診断があれば5%以上の濃度も処方可能です。
なお、薬局で市販(5%までのもの)もされており、当然医師の処方なしで購入可能です。 - 効果が確認できるまで通常6カ月連日の外用が必要。中断すると効果は無くなります。
- 次の副作用があります。
《頭皮のかゆみやかぶれ等》
ミノキシジルが薄毛に効果のある理由
元々は血圧降下剤の薬ですが、利用した患者の体毛が濃くなることが確認されたため、薄毛改善の治療薬に用いられるようになりました。
ミノキシジルは頭皮に塗布することで、毛母細胞が刺激され、細胞分裂が活発になり発毛を促進します。頭頂部や前頭の薄毛に効果的です。
正しいAGA治療を見分ける目が見につく
AGAのメカニズム(薄毛の仕組み)を知ることで、フィナステリドとミノキシジルによる治療が、いかに理にかなった”根拠ある治療法”であることがお分かりいただけたと思います。
AGAのメカニズムと治療法を理解することで「正しいAGA治療を見分ける目」が身につきます。
世の中の商売には「コンプレックス産業」と呼ばれるジャンルがあります。
薄毛に悩む人に向けた商売もその1つです。
「コンプレックス産業」には正しい価値・情報を提供する企業や情報発信者もいれば、無意味もしくは有害ともいえるモノで儲けようとしている人たちも残念ながら存在します。
繰り返しになりますが、皆さんは「正しいAGA治療を見分ける目」を身につけて、ムダなく、合理的で、最短の薄毛改善を行ってください。
これが今回の記事で最も伝えたったことです。
なお、今回紹介したAGA治療薬は大きく2つの「入手方法」があります。
安心感を重視する「専門クリニックによる処方」と、価格の安さを重視する「個人輸入」です。
貴方にマッチするのはどちらか、ぜひコチラの記事を参考にしてください。
まとめ
- AGAのメカニズム(薄毛の仕組み)
男性ホルモン「テストステロン」に「5αリダクターゼ」と呼ばれる酵素がくっついて生成されるDHT「ジヒドロテストステロン」が原因となりヘアサイクルを短縮させる。 - フィナステリド(またはデュタステリド)の内服
「5αリダクターゼ」を阻害しDHTの生成を抑えてヘアサイクルを短縮を防ぐ守りの治療。 - ミノキシジルの外用
毛母細胞を活性化し発毛を促す攻めの治療 - 正しいAGA治療を見分ける目が身につく
上記1~3の理屈が理解できれば、正しいAGA治療を見極める目が身につき「時間」と「お金」をムダにすることなく薄毛改善できる。
AGA治療は長期戦です。
珍奇な治療や根拠のない治療に惑わされず、王道である基本治療を地道に行うことが正しい姿勢であり、結果最短ルートでの改善につながります。
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